ロシア国営宇宙企業ロスコスモスのボリソフ社長は26日、プーチン大統領と会談し、日欧米と共同運用している国際宇宙ステーション(ISS)の運用が2024年に終了した後、ロシアが撤退することを「決定」したと発表した。
ISSはロシア、日本、米国、欧州などが2024年まで共同運用することで合意しているが、ボリソフ氏は宇宙開発担当の副首相を務めていた昨年、撤退を表明していた。
プーチン大統領との会談でボリソフ氏は、
「もちろんパートナーに対する義務はすべて果たす」
と述べ、共同運用終了後に撤退すると説明した。
その時までにロシアは自前の宇宙ステーションを配備していると主張した。プーチン大統領は「わかった」と答えた。
タス通信によると、ペスコフ大統領報道官は26日、ISSからの撤退は「ずっと前に決定された」と述べたという。
これは、「冷戦」の象徴的な出来事のひとつになるだろう。
かつての冷戦では、1975年7月17日にアポロとソユーズが宇宙でドッキングした。
この出来事は、冷戦構造に変化をもたらし、二つの超大国の対話が始まったことを意味する。
それから約47年、ドッキング記念日を経て、両国は国際宇宙ステーションからの撤退を正式に発表し、歴史の逆転、「第二次冷戦」への移行を象徴している。
今後は、孤立と対立を深めるロシアと何らかの対話の窓口を作ることが必要であろう。
プーチンは自分の愚かな選択を悔やんでいるに違いない。
クリミア併合の時のように、数日でウクライナをほぼ無傷で占領できると考えていたようだが、完全に状況を見誤ってしまった。
この間、ウクライナ軍は数倍の力をつけており、彼は欧米列強の支援を予想できなかったのだ。
これからは制裁が効き、最先端の技術も使えなくなり、何より優秀な人材がロシアを離れ、いつの間にか消えていく。
もはや、宇宙開発どころではありません。
すべては独裁者プーチンが招いたロシアの不幸であり、20世紀型の戦争は今後続けてはならない。