我が国の医療制度改革の波は病院にも押し寄せています。地域包括ケアシステムの構築において、病院は単なる治療の場に留まらず、地域全体の医療・介護を支える中核的役割が求められています。具体的には、急性期後の回復期リハビリテーションの充実、医療と介護の連携による在宅復帰支援、地域の診療所や介護施設との病病・病診連携の推進等が重要なポイントとなります。
さらに、栄養管理や服薬指導等による疾病の予防・重症化防止も期待される病院機能です。こうした取り組みには、ケアマネジメント能力を備えた多職種チームアプローチが欠かせません。患者の尊厳を支える質の高い医療の実現に向けて、病院は制度改革の主導的役割を担うことが求められています。